2026年09月11日

メタレンズを活用した世界初のマシンビジョン用レンズを開発

株式会社オプトル(本社:神奈川県横浜市保土ケ谷区神戸町134番地 横浜ビジネスパーク サウスタワー8階、代表取締役社長:竹本浩志、以下「オプトル」)は、独自のメタレンズ(メタサーフェス光学)技術を用いて、マシンビジョン用レンズとして世界初となる光学モジュールを、量産に先立つコンセプトモデルとして開発しました(注1)。2026年10月6日(火)~8日(木)にドイツ・シュツットガルトで開催されるマシンビジョン専門展「VISION Stuttgart 2026」に、初めて出展します。ロボットアーム先端など、搭載スペースが制約される用途への対応を主な狙いとしています。

(注1)「世界初」について:メタレンズはスマホ等で普及済みですが、マシンビジョン用レンズへの応用は世界初です(自社調べ)。屈折レンズは前群後群の間隔で全長が増しますが、メタレンズは機能を1枚に集約し同焦点距離のまま全長を大幅短縮します。

今回開発したマシンビジョン用レンズユニット 外観写真

1. 本製品の特長
・従来8~10枚のレンズで構成されていた光学系を、メタレンズ1枚に置き換えることを実現
・対応波長帯:赤外(IR)領域
・レンズ全長を従来品比約65%小型化(全長を約44mmから約15.5mmへ短縮)
・平面かつ薄型の形状により、小型カメラや装置内へのモジュール組込みが容易
・従来の「レンズ選定」にとどまらず、装置設計上の制約解決に踏み込んだ光学モジュールとしての提案が可能
光学系の構成は、以下の概略断面図の通りです。展示会でも、実機とあわせてこの構成をそのままご説明する予定です。

光学系概略断面図(絞り/メタレンズ/イメージセンサー)

2. 従来品との比較
従来品(既存FAレンズ)との比較は、以下の通りです。

全長比較

カメラ搭載時 レンズユニット突出量

3. 開発の背景と期待されるメリット
マシンビジョン市場では、協働ロボットの普及に伴い、ロボットアームの先端部分(エンドエフェクタ:ロボットハンドやツールなど、実際の作業を行うためにアーム先端に取り付ける部品)といった可動部・狭小部へのカメラ搭載ニーズが拡大しています。協働ロボット市場は2033年に172億ドル規模へ拡大すると予測されており(注2)、マシンビジョン市場全体の成長率を上回るペースで伸びています。こうしたロボットアーム先端は重量・スペースの制約が最も厳しい領域であり、レンズの全長がカメラの小型化や搭載位置を直接制約します。
また、フィジカル AI(実世界で動作するロボットや自動化装置に組み込まれるAI)の急速な進展に伴い、これらに搭載されるカメラモジュールの用途は多様化・拡大を続けています。搭載スペースや重量の制約が一段と厳しくなる中、あらゆる搭載条件に対応できる超小型・超軽量なレンズへの需要が高まっています。
オプトルには、ロボットアーム先端や検査治具内部など、搭載スペースが特に制約される用途を中心に、具体的なお引き合いが寄せられています。まずはこうした狭小部へのカメラ組込みという課題が明確な領域から着実に実績を積み重ね、対応領域を広げていく考えです。
オプトルは2024年度以降、こうした声に応えるべく、メタレンズによる小型化・薄型化と設計自由度の検証を重ね、量産を見据えた光学モジュールとしての実現可能性を確認してきました。今回、光学系にメタレンズを組み込むことで、マシンビジョン用レンズとしての製品化のめどが立ちました。オプトルは、ロボットビジョン・エンドエフェクタ搭載カメラおよび検査装置OEM・装置メーカーとの共同開発を軸に展開し、装置設計上の制約解決に踏み込む光学モジュール事業として育てていく方針です。
ロボットビジョン・エンドエフェクタ搭載カメラ、検査装置OEM・装置メーカー向け光学モジュールを中心に、小型FAカメラ・組込みビジョン、多眼・複数視点検査システムなどへの展開を見込んでいます。

(注2)出典:Grand View Research(2026年6月、予測値、grandviewresearch.com掲載)。協働ロボット市場:2025年29億ドル→2033年172億ドル、CAGR23.1%(「Collaborative Robot Market Size & Share Report, 2026-2033」)。マシンビジョン市場全体:2025年226億ドル→2033年610億ドル、CAGR13.4%(Machine Vision Market Size and Share Report, 2026-2033」)。
※上記の技術仕様・数値は2026年8月時点の社内資料に基づく参考値であり、量産仕様は今後変更となる可能性があります。

4. VISION Stuttgart 2026への出展概要
・展示会名:VISION Stuttgart 2026(世界最大級のマシンビジョン専門展)
・会期:2026年10月6日(火)~8日(木)
・会場:Messe Stuttgart(ドイツ・シュツットガルト)
・ブース番号:10F53
・展示内容:本レンズの実機展示およびコンセプト説明

5. 今後の展開
・本製品は、量産に先立つコンセプトモデルとして今回完成させたものであり、市場ニーズや具体的な搭載要件を確認するフェーズと位置付けています
・VISION Stuttgart 2026を皮切りに、国内外の展示会へ順次出展し、実機展示を通じて反響を確認予定
・装置メーカー・カメラメーカー等へのサンプル貸し出しを進め、いただいたご要望を踏まえながら量産仕様の検討を進めてまいります
・まずはカスタム対応・少量生産から実績を積み重ね、段階的に量産体制の拡充を目指します
・販売開始時期:2027年度中の販売開始を計画しております

6. 会社概要
社名:株式会社オプトル(OPTOWL Co., Ltd.)
本社:〒240-0005 神奈川県横浜市保土ケ谷区神戸町134番地 横浜ビジネスパーク サウスタワー8階
代表者:代表取締役社長 竹本 浩志
資本金:350百万円
設立:2024年7月
URL:https://www.optowl.com/

7. 本件に関するお問い合わせ
株式会社オプトル メタオプティクス事業部 企画営業室 営業グループ
担当:村上
メールアドレス:zjc_press@jp.optowl.com

参考)オプトルはこれまでも、メタレンズ技術に関する取り組みを以下の通り発表しています。
・2024年10月8日 新光学技術「メタレンズ」の開発について 
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000002.000150907.html
・2026年3月3日 株式会社オプトルと東京農工大学、偏光メタレンズ技術の共同研究を開始 
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000008.000150907.html